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作品紹介


「彼女はデリケート!」

実質的な一話目は読み切り作品 「僕の夏・ビーナス物語」

どこでもいる平凡な中学生・星野達郎は三人兄弟の末っ子。 出来のいい兄たちと比較され、なにかと肩身が狭い思いを強いられていた。そんな達郎が出会った神秘的な美少女・朝霧夏美。なぜか自分のことを気に入ってくれた彼女と夢のような時間を過ごし有頂天になる達郎。しかしそんな折、骨折してしまった悪友の代わりにボクシングの練習試合に出場するはめになってしまう。対戦相手はこれまでに何人もの負傷者を出している狂暴な奴だという。勝ち目の無い試合を前に尻込みしてしまう達郎。
そんな弱気な達郎を夏美は激しく責め、達郎の前から去ってしまう。そして試合の当日、今までのふがいない自分と決別し、再び夏美の愛情を取り戻すため達郎はリングへ向かう。はたして達郎に奇跡はおこるのか?

第一部  (第1巻から5巻まで)

あの日見た夏美は幻だったのか? その後、達郎の前に夏美は現れず、季節はもう冬になっていた。 練習試合を機にボクシング部に入部した達郎は相変わらず女の子にモテない日々を送っていた。そこで悪友・良介とともに名門・聖アリス学園のお嬢様も来るというクリスマス・パーティーに参加することに。パーティー会場ではボクシング部の美少女マネージャー・神崎まりなとのチーク・タイムで好感触を得る。新しい恋に目を向けようとまりなを送って帰ろうとしたその時、達郎は衝撃的に夏美に再会してしまう。

再会した夏美は以前とは印象が変わっていた。 父親の浮気が原因で両親が別居し、心が荒んだ夏美は不良の道に入りかけていたのだった。 そんな危なっかしい夏美が気になって放っておくことのできない達郎はなんとか夏美の力になろうとする。達郎のひたむきさに触れて次第に元の純粋さを取り戻していく夏美。そして達郎は、彼にひそかに想いを寄せるまりな、ボクシング部・部長の霧山、トレーナーを務める橘拓実、さらに夏美にライバル心を燃やすお嬢様・早乙女美樹、ボクシングの師匠・ゴンザレス、その孫娘・みゆき、など多くの人々に支えられながら、徐々に秘められていたボクシングの才能を開花させていく。そしてついに達郎は中学ボクシング神奈川大会の決勝までのぼりつめる。数々の障害があったものの、それを乗り越えてようやく心の通じ合う達郎と夏美。 しかし二人の別れはすぐそこに迫っていた。和解した夏美の両親は家族揃って、父親の仕事の拠点のあるイギリスへ住むことを決めていたのだった。日本を発つのは大会の決勝戦が行われるまさにその日。達郎を動揺させまいとそのことを隠したまま日本を去ろうと決意する夏美。そしてついに宿敵・陣内との決勝戦の日を迎える。 
達郎の試合の行方は? そして夏美との恋の行方は?


第二部 (第6巻から12巻まで)

スポーツの特待生として東京の名門・夢ヶ丘学園に進学することになった達郎。自宅からはかなりの距離があるため、学園に程近い夏美の屋敷に下宿することになる。夏美の両親はイギリスに住んでおり二人っきりの甘い生活が送れるかと思いきや、屋敷にはお目付け役として幼い頃から夏美の世話をしてきたばあや・タケがいてしっかりと二人を邪魔するのだった。 そんな達郎のまわりには、夏美の親友・葉月渚、後輩・羽鳥翔子、イギリスから来た従姉・リサなど、魅力的な女の子がいっぱい。はたして達郎は彼女たちの誘惑に勝って夏美との真実の愛を育むことができるのか? そして達郎の前に敵として現れたかつてのトレーナー・橘とのボクシングの試合の決着は?


本当は5巻で一応完結しているのだが、人気があるうちは終われない、ということで続きを描くことになったという、言ってみれば第二部は後日談、あるいはオマケのようなもの。それにしてはこちらのラブコメ路線の方が本来の自分に合っていたらしく、長く続いた。第一部のような感動は求めるべくもないが、メジャーな少年誌において普通の人から見ると常軌を逸した大きさの巨乳はかなりの衝撃があったようで、一部マニアの方々の熱烈な支持を獲得したようだ。